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アメノナカノ青空
アメノナカノ青空を見ました。

韓国の映画って、どうしても見るときに身構えてしまう。
純愛とか感動とかがいつも枕詞になってるから。
ただ泣かせようとしているのかって思わされる内容が多いから見ようと思えない。

それでもセカイイチの音が使われる映画がどんなものなのか知りたかった。
公開までまだまだ時間があるにも関わらず、テストランがあったので見て帰りました。

413席の劇場にたった2人。
映写の子とわたしだけ。


最後はボロボロ涙が出ていました。
悲しくて流れる涙じゃなくて、あたたかさに触れて流れる涙。
「映画を観ていて、ふと、『くは~っ』と言いながら微笑む自分がいました。
それはすごく気持ちのいい事だと思います。」

ってチラシに書いてあった。
きっと慧くんの言葉だと思った。
うん、その通りだ。
気持ちのいい映画。

これから見る予定の人は読まないほうがいいかもしれません。
ん~でも予告とかチラシで内容が分かってるから読んでも問題ないかな。

普段は映画の感想ってもっと小さいことについて言いたくなるんだけど
今回は大きな、映画全体のことについて書いてみようと思います。






この映画を知ったのが、セカイイチ主題歌っていうきっかけだったから
見るときにどうしても「虹」と合うのかどうかを見ようとしてしまう。
いかんいかん、映画があってこそ主題歌があるんだ。
ストーリーも結末もだいたい分かってる。
それでもちゃんと観ておきたいって思った。


ラブストーリー。
ただ男女の恋愛だけじゃないラブストーリー。
恋愛映画じゃない、もっと大きな愛の物語だった。

娘を想う母の気持ちもだし、母を想う娘の気持ちも暖かかった。優しかった。
まずはこの2人の愛があってこそのストーリーだった。
じゃないとミナとヨンジェは出会わないよね。

ミナがヨンジェに惹かれていく様子、
ヨンジェがミナを愛しく思う様子がありありと表れていて
だからこそ、彼女の終わりが近づいていることが切なくなる。

日記とか手紙とか写真とかスケッチブックとか
わたしの好きなモノが出てきた。

ミソクが死んだ夫に向けて手紙を書くように綴られてた日記。
きっとあの中に夫の気持ちも詰まってるんだね。

暖かい映画。
憎しみとか裏切りとかが出てこない映画。
人間にはキレイな面もキタナイ面もどちらもある。
それはわかってるけど、この映画にはキレイな人間しか出てこなかった。
それがわたしには嬉しかった。
たまには、こういうキレイな人間ばかり出てくる映画もあるべきだ。

いきりたって いきりたって 何も変わりはしなかったんだ
毎日を 全力で笑うことは難しいな


ミナは強かった。
わたしだったらあんなに強く生きられないよ。

雨が降って 風が吹いて わたしは走り続けました
気を抜けば追い越されそう わたしは臆病でしょうか


確かに生きてた。
今の自分を全て受け止めて
限りある時間を慈しんで精一杯生きていた。
傍にいるミソクもヨンジェも同じだ。
ミナの幸せを願って、一緒に精一杯生きてた。
誰からも愛が溢れてた。

いいんだよ 君を悩ませる夜がきても
この心は こんなにも 虹のように愛らしいんだ


エンドロールで流れてくる「虹」。
全ての心を包み込む歌声。
ミナの心もミスクの心もヨンジェの心も
見ている人の心も優しく包み込む歌声。

愛の映画、愛のある映画、愛らしい映画でした。
韓国映画って括りにしてしまっては勿体ないと思う。
これは舞台がどこであろうと人の心にあたたかさを残す。


by cherrycoke107y | 2005-12-12 23:00 | スキナモノ
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